私は2008年にと元夫と結婚しました。

2013年の4月頃から夫は些細なことで激昂するようになりました。
2か月の間、ほぼ毎日些細なことで怒鳴られ続け、私は心身ともに疲れ切って胃薬を飲むようになりました。
そんな中、夫は私を怒鳴りつけて離婚届を書くように迫りました。
夫は「紙の上のことだけで生活はこれまでと同じだから」と約束し、何より怒鳴られて恐かったので、それでサインをしてしまいました。
よく警察の取り調べで無実の人が怒鳴られ続けたことでつい罪を認めてしまうという話を聞きますが、そういうことはほんとうにあるのだなと、身を持って体感しました。
体の大きい男の人から大声で怒鳴りつけられるというのは、衝撃波が物理的に殴られたような感覚を受けるものなのですね。

離婚届が受理されると、夫はそれまでの「紙の上だけのことで生活はこれまでと同じだから」という約束を撤回し、
ある日突然、「いますぐいっしょに住んでいる家から出て行け。出て行かないと部屋にある荷物ごと外に放り投げる」と私を脅しました。
私と夫はその時、共に遠方に滞在しており、夫が帰宅する3日後までに家から出て行けということでした。
今から思うと、そのとき警察に通報するなりしていたらよかったのですが、夫から何をされるのかわからなくて恐くてもう本当に楽になりたい気持ちになっており、私だけ先に急いで帰宅し、家から出て行くことにしました。
もちろん引っ越し先も決まっておらず引っ越し準備も出来てない状態でしたので、友人に頼んで、車で私と最低限の荷物を運んでもらいました。
友人の車の中で方々の知人に置いてもらえないか電話で訊ね、都内の知人宅に置いてもらえることになり、すんでのところでホームレスは免れました。

夫は以前に鬱状態になったことがあります。そのときは「(私がいたことで)死なずに済んだ。命の恩人だ。」と申しておりました。
そのこともあり、今回急に精神が不安定になったのはおかしいだろうと、私は医者に相談し、夫にメールで服薬を勧めました。

怒鳴られて騙されて追い出されたにも関わらず、私は半年間、夫のついた「離婚は紙のことだけ」という嘘を信じ、妻として夫の命の心配をして過ごしていました。
とにかく夫が落ち着いてからでないと話が出来ないだろうと思い、数か月ほど待ち、夫に電話をしました。
電話口の夫は、薬を飲んだとのことで、口調が落ち着いていました。
それはよかったのですが、その電話の中で、夫が会社の面接を受けに来た女性に手を出していたことがわかりました(夫はIT企業の人事部長で面接官をしております)。
私を追い出したことなど、とう忘れていたようです。

このことが私にとっては非常なショックで、生まれて初めて、精神的ショックでごはんが食べれられなくなり寝込む、という状態を経験しました。
私が東京の知人宅の布団の無い部屋で(急に追い出されたので布団も運べませんでした)「どうか死にませんように」と祈っていた間に、そんなことをされていたなんて、
私が命の心配をして薬を勧めたのにそのことが私がいちばん傷つく結果になるなんて、なんて皮肉だろう、と思いました。

私は現在実家に戻って療養中なのですが、宅急便を送るお金も無かったので、友人に車で運んでもらった最低限の衣料も全て捨てました。現在は妹や母のおさがりの服を着て生活しています。

長年連れ添って一方的に追い出しといてそれはないんじゃないか、ということで私の父から元夫と話してもらうということになったのですが、父が電話で元夫と話しても、元夫は「謝ったとして、それがどうにかなるんですか?何になるんですか?」といった調子でした。
私が夫の命の心配をしていたことも迷惑だったそうです(薬の情報はもらってるのに。)。
元夫の実家に接触しようにも、
元夫は自分の実家に、婚姻届は私と夫の友人が元夫に内緒で勝手に提出した、という嘘をついていたようで(離婚後に初めて知りました。婚姻届けはもちろん元夫が合意し自分でサインしています)、
これまでその嘘を信じ込んでいた元夫の実家は、私に悪い印象を持っていたらしく、こちらの話を聞いてもらえないどころか、私を非難する言葉を投げかけられました。

実は、10年間にわたって、元夫から、主に腹部を拳で殴られるという肉体的暴力を受けていたのですが、元夫の「もうやらない」という言葉を信じ、警察に通報するのは保留にしていました。
しかし、婚姻期間中は元夫もDVの存在を認めていたにも関わらず、離婚届が受理された後は「DVって何のこと?」と態度を一変させ、私はそのことに大変なショックを受けて頭にハゲをこさえてしまいました。配偶者の言うことを信用してはいけないのですね。

私は現在、DV被害者支援のNPOと関わったり本を読んだりしてDVのことを勉強中です。
夫が激昂したのは病気のせいなんだと私は思い、だからこそ(夫に裏切られていることも知らずに)初詣に行っては”夫が死にませんように”と神に祈り、「病気なら仕方がない」と思っていました。
しかし、夫は密室というシチュエーションでおいてのみ妻だけを怒鳴りつけており、その間も、家の外では善良な人間を演じていたわけです。
つまり、相手を見てコントロールすることが可能なのです。病気とはコントロールが効か無い状態のことをいいます。

まあ私が莫迦だったのでしょうが(私のことはいいのですが、もしこれを読んで下さった方がDV被害者と接することがありましたら、被害者の方を責めないであげて欲しいです。DV被害者というのはなかなか加害者から離れることのできない特殊な心理機制が働いているそうなので。そして、被害者は自分がバカだということはわかっていて、そのことでかえって被害を訴え難くなるのです。)、
ともかく、
ただただ、世界は理不尽だな、と、そう思います。